重要な諸原則
精神疾患初回エピソードを経験している若者として、精神疾患当事者は以下の多くの権利を持っています。
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当事者は、精神疾患、または、ケアや治療の結果として、当事者の保持している身体的健康を失うベきではありません。
● 当事者は、健康的でイキイキとした生活を目指す権利を持っています。
● 当事者は、精神疾患を経験していない仲間たちと同様に、良好な身体的健康とヘルスケアを期待します。
● 当事者やそのご家族、当事者への支援らは、当事者の身体的健康に影響を与える治療選択についての責任を持つために、尊重され、情報を提供され、援助されます。
● 当事者は、メンタルヘルス上の問題を理由に、身体的健康において差別されたり、不利な立場に置かれたりしません。
● 当事者は、身体的健康と精神的健康のアウトカムに等しく価値が置かれ、支援されるケアを期待します。
● 当事者は、治療の開始時点から、当事者のヘルスケアの基本的要素として、肥満や循環器疾患、糖尿病になるリスクを最小限にするために援助されます。
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可能にするためのプロセス
● サービスを使う人々の体験に価値を置き、サービスの設計、改良、質的保証においてサービスを使う人々を巻き込む。
● 精神疾患の診断の時点から、定期的かつ継続的に、肥満、心血管疾患、糖尿病へと発展するリスクファクターをモニターし記録する。
● 精神疾患治療薬剤が身体的健康にもたらす合併症を最小限にする。
ーー低用量処方、多剤併用回避、よりリスクの低い抗精神疾患薬へのスイッチングをすすめる。
ーー生活習慣への働きかけを行う。必要であれば、体重増加を予防するためのエピデンスに基づく薬理学的介入(例:metformin)を提供する。
ーー用量を減らすことや、適切な場合には抗精神疾患薬を使用しない治療を慎重に試みることを含めて、現状の薬物療法の必要性についてレピューする。
● かかりつけ医、また必要に応じて身体領域の専門医との連携によって、有害な心血管代謝系のリスクに対するエビデンスに基づく介入を提供する。
● 不良な身体的健康につながる社会的決定要因に焦点をあてる;例えば、不良な住環境、失業、料理技術の不足、食糧や健康プログラムへの限られた予算。
● 監査や職能開発を通じて、サービスが身体的健康と精神的健康に対して等しい優先度を与えることを可能とするための方法を示す。
● 若者が健康でイキイキとした生活を達成することを支援するために、地域ベースの組織が身体的健康のプロモーションを提供し、そして対象を定めた早期介入をすすめるためのインセンティブと支援を構築する。
● サービス利用者やケアラーの視点に由来する革新的なリカバリー志向アプローチを含んだ身体的健康改善のための実践プログラムを構築し、研究を実施する。
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